道場長の柔術コラム Vol.8
「柔術が育むメンタルの強さ」
柔術は、身体を鍛えるだけの武道ではありません。
むしろ長く続けるほどに実感するのは、心の強さを育ててくれる学びだということです。
練習では、何度もスイープされ、パスされ、極められます。
思うように動けず、悔しい気持ちになることも多いでしょう。ですが、その経験こそが柔術の醍醐味です。失敗を受け止め、次はどう工夫するかを考える。この繰り返しが「レジリエンス=立ち直る力」を養います。
試合でも同じです。
強豪相手に劣勢に立たされることは避けられません。
そのときにパニックにならず、呼吸を整え、エスケープを試みる冷静さがあるかどうか。勝敗以上に、この姿勢が自分の成長につながります。
私は柔術を通して、「負けることは終わりではない」と学びました。
むしろ敗北の中にこそ、改善のヒントや挑戦の動機が隠れています。道場での一度の tap(タップ)は、小さな失敗を受け入れる勇気であり、それを積み重ねた人ほど、日常の困難にも折れない心を持てるようになります。
カルペディエム新潟の仲間を見ても、柔術を始めてからメンタルが強くなったという声をよく聞きます。
「仕事のストレスを受け流せるようになった」
「挑戦を楽しめるようになった」
「以前よりも自分に自信が持てるようになった」
これらは、技術の上達だけでなく、心の変化そのものです。
柔術は、体と同じように心もトレーニングできる武道。
これからも一緒に、マットの上で心を磨いていきましょう。